
ロボアドは手軽に始めることができることができ、各個人のリスク許容度に合わせて自動で運用してくれるので手間をかけずに資産運用できることが特徴です。
結論から言って、ロボアドによる資産運用は全くオススメできません。
オススメできない一番の理由としては、手数料が高すぎます。
わざわざロボアドに頼らなくても低コストの優良投資商品が世の中にはたくさんあります。
ほんの少しの勉強をするだけで、勝ち取った手数料の差が将来大きな差を産むことになります。
今、ロボアドの投資を検討されている方は参考にしてみてください。
ではいってみましょう。
手数料が高い
冒頭でも挙げた、オススメできない理由の筆頭が「手数料の高さ」だと思います。
例えば「WealthNavi」の運用コストは年率1.0%(税抜)です。

なんて思わないでください。
投資の世界において1%という運用コストはかなり高い部類に入ります。
これまでの長い実績から上手に資産運用できたとしても運用益は5〜6%だと言われています。
必死の思いで、5%の運用益を出しても約20%分手数料として持っていかれると考えると大きくないですか?
運用コストが1%を超える金融商品は九分九厘ぼったくり商品です。
世界トップの資産運用機関であるバンガード社の創始者であるジョン・ボーグルが言う通り、
「資産運用に関しては支払いが少ないほど徳」をします。
ロボアドに頼らなくても、良質な投資信託がある
ロボアドに頼らず、自分のリスク許容度に合わせて投資信託を購入することをオススメします。
投資信託はピンキリですが、良い投資信託を選べば圧倒的に低いコストで運用でき、安定したリターンも期待できます。
まずは自分のリスク許容度を知ろう
ロボアド投資自体はオススメしませんが、WealthNaviのホームページで無料で自分のリスク許容度を診断できるツールがありますのでそれは利用しましょう。
年齢・貯蓄額・年収などの簡単な質問に6つ答えるだけで、各個人のリスク許容度を判定し、最適なポートフォリオを提案してくれます。
筆者は
- 20代
- 年収500〜1000万
- 資産額500〜1000万
- 積立額1万円
- 運用目的:余裕資金を着実に運用
- 株価が1ヶ月で20%下落したら:追加投資を行う
以上のように回答したところ、以下のような結果となりました。
リスク許容度はMAXの「5」となりました。
20代の場合は資産形成期間がまだ長いことから、資産に占める株の割合を100%でもいいと言われているくらいなので妥当な結果ですかね。
ここで提案されているポートフォリオをみてみると、
株式:81.5%、債権:5%、その他:13.5%という提案を受けています。
提案している投資商品は悪くはありません。
私であれば、米国株(VTI)を100%突っ込みますね。
VTIの運用コストは0.030%です。100万円分運用しても年間300円しかかからない計算になります。
購入手数料を含めたその他の諸経費を含めても、余裕でロボアドの手数料1%を下回ります。
投資信託の場合は「eMaxis Slimシリーズ一本でOK」
「eMaxis Slimシリーズ」は三菱UFJ国際投信から販売されている投資信託で、シリーズの取り扱い投信の種類は2020年1月現在で13本の投資信託を取り揃えています。
「eMaxis Slimシリーズ」の特徴はざっくり豊富な種類と安さです。
基本的にパッシブ運用なので、奇をてらったような投資信託ではありませんが、安定性と着実性に優れ、長期の資産形成にはもってこいのシリーズです。
国内株や外国株、債権やリートなど幅広いジャンルを取り揃えているので、このシリーズから商品を購入することですべてことが足りると言ってもいいくらいです。
種類の豊富さに加えてeMaxisSlimはインデックス型を基本とする投資信託のため、どれも運用コストが低いことが特徴です。
一番安い米国株式(S&P500)は0.0968%/年、シリーズの中で一番高い先進国リートでも0.22%/年です。
ロボアドのコストが1%だったことを考えると米国株式の場合は10分の1以下のコストで資産運用ができちゃうわけです。
投資信託はファンドの純資産額が増えれば増えるほど、信託報酬(運用コスト)が低くなる傾向にあるので、着実に純資産額を増やし続けている当シリーズは今後さらなる信託報酬の減額も期待できるでしょう。
先ほどロボアドの無料診断で出たポートフォリオに沿ってeMaxiSlimでポートフォリオを組むとしたら、
- eMaxisSlim米国株式(S&P500):35%
- eMaxisSlim全世界株式(オールカントリー):46.5%
- eMaxisSlim先進国債権インデックス:5%
- eMaxisSlimバランス(8資産均等型):13.5%
以上のように組みますかね。
ロボアドのポートフォリオの提案はあくまで目安なので、個人的に興味がある商品があれば多少組み替えてもいいかもしれません。
リバランスは必要だが年に1〜2回でOK
ロボアドは運用している資産を自動でリバランスしてくれます。
リバランスとは、ポートフォリオを構築(投資対象を実際に組入れ)した後、相場変動などで変化した投資配分比率を見直し、値上がりした資産・銘柄を売り、値下がりをした資産・銘柄を買い増す、などによって、ポートフォリオの構成を最初と同じ比率に修正していく手法のことです。
例えば最初に設定した資産割合が株式60%、債権40%だったとします。
その後株式が値上がりし、資産割合が株式70%、債権30%に変動したら、株式を債権に資産替えするか、債権を買い増すことにより、
元の割合である株式60%、債権40%に戻すことを指します。
自動的にリバランスすることは確かに便利ですが、そんなにしょっちゅうリバランスをする必要はありません。
「投資の大原則」の著者でも知られるバートン・マルキールは「リバランスは必要だが最低年1回でOK」、と言っています。
なので、多少の面倒くささはあるかもしれませんが、1年に1回くらいは資産比率を見直していきましょう。
まとめ
ロボアドは確かにほったらかしでOKと言う点で便利に感じるかもしれませんが、自分の大切な財産を預けるわけですから、暴利な手数料を支払うことはせずに、多少、学習と労力をかけることが、結果的に自分の資産を最大化させることに繋がると思います。
参考になったら幸いです。
ではまた!
2020/1/8
mozu