インデックス投資の王道はS&P500に連動したVOO、全世界指数に連動したVTなどが挙がりますが、インデックス投資でありながら王道インデックス投資を上回るパフォーマンスを期待できるのがQQQ(トリプルキュー)です。
今回はそんなQQQの概要と保有戦略について解説していきたいと思います。
本記事のポイント
QQQでGAFAMに簡単投資!
QQQの特徴(メリット・デメリット・経費率)
QQQの保有戦略
QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)とは
概要
QQQはNASDAQに上昇する企業のうち、流動性が高く時価総額の大きい上位100銘柄(金融系除く)で構成されたNASDAQ100指数に連動した成績を目指す米国ETFです。
NASDAQ100はマイクロソフトやアップル、グーグルの親会社であるアルファベットなど世界的なIT(情報技術)企業を含む、米国を代表する株価指数の一つとなっています。
今や時価総額が東証一部の総額を超えたGAFAMへの投資比率は40%を超えるので、QQQを購入するだけでGAFAMを丸ごと購入できちゃう感覚なんですね。
ちなみにS&P500のインデックスファンドに占めるGAFAMの割合は20%ほどです。
【ベンチマーク】 NASDAQ100指数
【管理報酬】 年率0.20%(2020年4月15日現在)
運用会社
運用会社は「インベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメント LLC」です。
設立は1935年と老舗の資産運用会社でQQQの資産残高は10兆円近くあり名実共に十分なファンドですね。
基本情報
ブルームバーグより
設定日 | 配当の回数 | 配当利回 | 5年リターン |
1999/3/10 | 年4回 | 0.79 | 15.66% |
チャート
ETFの設定日は1999年3月10日とETFの中では歴史が古い部類に入ります。
ITバブル、リーマンショックを経験しているETFですが、長期的には右肩上がりの成長を続けています。
ヤフーファイナンスより
過去5年間のチャートをS&P500(赤色)と比較してみました。
QQQはS&P500より66.62%パフォーマンスが上回る結果となっています。
ヤフーファイナンスより
組み入れ銘柄上位10社
銘柄 | ファンド割合 |
マイクロソフト | 11.80% |
アップル | 11.36% |
アマゾン | 10.08% |
アルファベット | 3.88% |
アルファベット | 3.87% |
フェイスブック | 3.82% |
インテル | 3.00% |
ペプシコ | 2.19% |
シスコシステムズ | 2.06% |
ネットフリックス | 2.06% |
GAFAMだけで全体の40%を占めていますね。
上位銘柄は皆さんも一度は聞いたことのある銘柄ばかりだと思います。
情報技術セクターが約50%と最大で次いで通信サービス(約20%)、一般消費財(約15%)と続きます。
QQQのメリット
S&P500指数を上回るパフォーマンス
QQQはインデックス投資の王道指数であるS&P500指数のパフォーマンスを大きく上回っています。
経費率も0.20%で、S&P500に連動するETFのVOO(0.03%)には敵いませんが、それでも長期投資には十分安いです。
組入上位のGAFAMは巨大プラットフォーマーとして今や私たちの生活にはなくてはならないインフラともいえる存在となっているので、今後GAFAMにかわる企業が出てくるのは考えにくいでしょう。
QQQのデメリット
成長性の罠に陥る可能性がある
QQQの組入銘柄は成長が著しいグロース株が中心になります。
株価は企業価値を示していますが、グロース株には株価収益率(PER)の値に代表されるように、投資家たちの期待が込められています。
成長著しい企業の場合はこれからも成長し続けることを見越した株価になるため、株価が上昇していくためには、その投資家たちの期待をさらに上回る成長が必要になるわけです。
たとえ安定的に利益をあげることができても、投資家の期待を達成できなければ株価は下落する可能性が高くなっちゃうんですよね。
QQQは着実に利益を上げ続ける(成長し続ける)にも関わらず株価が下がってしまう、「成長性の罠」に陥る可能性が高い企業が中心であることを踏まえて購入しましょう!
分散投資にはならない
QQQは情報技術セクターだけで半分、上位3セクターで85%を占めているため、分散投資ではなく集中投資の部類に入ります。
下落局面ではセクター内で共倒れし、株価が大きく下落する可能性が高まるので注意が必要です。
分配金(配当金)は期待できない
QQQの分配金利回りは0.69%(2020年4月15日現在)です。
QQQはグロース株が中心で、値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う投資手法ですので、分配金による収入をあてにできません。
QQQの保有戦略
QQQは運用コストも低くパフォーマンスがS&P500を大きく上回っているため、インデックス投資の一部に入れておきたいETFです。
ただし、
- 景気敏感株である
- 成長性の罠に陥る可能性の高い銘柄を多く抱えている
- 分散投資ではなく集中投資である
という特徴も持っているので、下落時のリスクは大きいと思います。
QQQの保有戦略としては、
やはり王道はVOO、eMAXIS Slim S&P500などのS&P500に連動したインデックス投資を行いつつ、補助的に最大でも全体の20%ほどの保有比率にとどめて投資することをおすすめします。
今回は以上です。
2020/4/15
mozu
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