
20〜30代の投資家
思い切って株式投資初めてみたんだけど、株式と現金の比率はどれくらいで考えればいいのかな?
つみたてNISAやiDeCoの普及により、初心者でも株式投資に入り込みやすい世の中となりました。
投資を始めた20~30代の方が株式に回すべき配分はどれくらいか、このような疑問を持つ方に対して解説してきます。
結論:20~30代は余裕資産の100%は株式でもよい

そんな意見もあるかと思います。
残念ながら100%大丈夫とは言い切れませんが、超長期でみた場合、株のリターンは安定しやすく、リスクは債権よりも低い実績が出ています。
本記事ポイント
- 20〜30代は株式投資をするべき理由
- 投資期間は長ければ長いほどメリット有り
- 投資するべき対象商品
- 高配当株じゃダメ?
彼女のトイレを待っている間に読み終える内容なので、ぜひ最後までお付き合いください!
なぜ株式投資をするべきなのか?
早くから株式投資をするべき理由、それは国の社会保障だけでは私たちの生活が維持できなくなっいる現状にあります。
2019年6月、財務省の報告書の中で高齢夫婦無職世帯が平均的な生活を維持していくためには、毎月25万円必要になるのに対し、社会保険給付(年金)が20万円程度しかないので、平均で5万円足りなくなるとありました。
いわゆる老後2000万円問題です。
- 日本は少子高齢化で経済成長が鈍化
- 高齢者の増加で社会保障や年金はしょぼくなるのは必須
このような状況の中、国に頼ってばかりでは、十分な生活ができないことは目に見えています。
定年も55歳→60歳→65歳とどんどん伸び出来ており、今の20~30代の方は今後70歳定年の時代が来る可能性も否定できません。


そう思ったら株式投資を若いうちから始めましょう。

確かにリスクはないとは言えませんが、若い世代が持つ”時間”という強みを利用すればそのリスクも小さくすることが可能です。
下記の図はインデックス投資のバイブル本である「ウォール街のランダムウォーカー」から抜粋しました。
出典:ウォール街のランダムウォーカー
投資期間を1年で見たときの株式リターンは▲37%〜+52%と、リターンも大きいですが、損する可能性も大きいです。
ハイリスク・ハイリターンですね。
ただ、投資期間を長くすればするほど、リターンの幅はどんどん収束していき、15年を超えるころには株式で得られるリターンは最低で4.31%、最高で18.83%とういう結果になりました。
実は株式投資は保有期間が長ければ長いほど、リターンは安定し、リスクは減少する効果があると実証されています。
また”複利効果”は長期で力を発揮するので、雪だるま式にリターンを大きくすることも可能です。
何に投資すればいいのか?

株式であればなんでも良いというわけでは有りません。
残念ながら世の中にはアクティブ投資のようにほぼ確実に損をするものもあります。
おすすめは全世界株式指数(MSCIコクサイ)または米国株式指数(S&P500)を対象にしたインデックス投資です。
インデックス投資の良いところは以下の通り、
- 一度設定してしまえばほったらかしでOK
- 個別銘柄の分析等、投資知識が不要
- 長期投資では一番リターンを最大化できる結果が出ている
今のところ、インデックス投資がリターンを最大化する方法として実証されています。
今後もこの事実が覆ることは考えにくいでしょう。
株式以外の投資商品(債権や貴金属)などにも分散投資すべきか?
基本的に答えはNOです。
その理由は長期保有でリターンを最大化できるのは株式だからです。
下の図は1801年から2020年まで主要な金融商品を保有していた場合のリターンの推移になります。
200年前に1ドルだった株式はなんと18000倍になっています。
出典:ウォール街のランダムウォーカー
20~30代のサラリーマンは給料も少なく、家・マンションの購入などのライフイベントにお金がかかる時期に差し掛かるため、株式に回す資金が少なくなりがちです。
若年層がもつ”時間”という強みを最大化するためには、なるべく多くの資金を長期リターンの最も良い株式(インデックス)に投資するべきです。
債権は株式と比べてリターンは落ちますが、市場暴落時に強く、短期や中期でみた場合は株式よりリスクが低い特徴があります。
40代あるいは50代に差し掛かった時に、株の比率を減らして、債権の比率を増やしていくという選択はあるかと思います。
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どのインデックスを選ぶべきか
大きく二つの点に注意してさえ入ればOKです。
- コスト(信託報酬・経費率)が安いこと
- 規模の大きい市場を選ぶこと
コストが安いこと
基本的にインデックス投資のコストは低いのですが、同じ指数(日経平均やS&P500)を目指した投資信託(ETF)でも多少コストが異なりますので、注意して選択するようにしましょう。
純資産が大きい(実績十分)の投資信託やETFはコストが安い傾向にあります。
規模の大きい市場を選ぶこと
日本に住んでいる私たちはついつい、身近に感じる日経平均やTOPIXに親しみを感じますが、世界基準でみると日本市場はマイナーな市場です。
全体に占める日本株の割合は7.3%しかありません。
日本はバブルバブル崩壊以降、長期に渡って株価が伸び悩んでいます。
ダントツで規模の大きい米国もしくは全世界株式指数に連動したインデックス投資を行った方が、リターンを最大化させる可能性が高まります。
高配当株投資はだめなのか?
資産形成を行いつつ、日々の生活の質も上げていきたいという目的があるのであれば、選択肢として悪くは無いのですが、最終的な資産の”最大化”を考えた場合はインデックス投資の方が優れています。
インデックスか高配当かという議論については個人のスタイルや趣味に依存するところがあるので、それが持つ特徴を踏まえたうえで選択してみてください。
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まとめ
まとめに入ります。
20〜30代が株式投資を始めるべき理由
- 日本は少子高齢化で経済成長が鈍化
- 高齢者の増加で社会保障や年金はしょぼくなるのは必須
- 豊かな老後のために資産形成が必須
20〜30代は余裕資金をフルインベスト指定もいい理由
- リタイアするまでの時間が十分にある
- 投資期間が長ければ長いほど、リターンは安定し、リスクは低減していく
投資すべき市場と投資手法
- 日本ではなく米国や全世界の株式指数に連動したインデックス投資
- 高配当株投資ではなくインデックス投資
20~30代はお金は少ないですが、若さ(時間)が特権です。
若い世代は、資産運用に時間をかける必要が無いインデックス投資をして、大切な時間を仕事や勉強、家庭に時間を割くことが出来れば、リターンも幸福も最大化することが出来るようになると思います。
今回は以上です。
2020/3/19
mozu